夜光貝工芸(磨き)に挑戦!

  総合的な学習の時間に徳之島の特産物である夜光貝を使った工芸に挑戦した記録です。6人の生徒に一人一個ずつの夜光貝を磨かせました。島内の夜光貝工房やショップでも夜光貝を磨いてアクセサリーを制作する体験はありますが,1個の夜光貝を丸ごと磨くというのは大人数では体験できません。今回は,本校のPTA会長から夜光貝を提供していただけましたので,一人一個ずつ丸ごと磨く体験ができました。

 夜光貝工芸校内展示の様子

  校舎正面玄関前フロアーに夜光貝工芸を展示した様子です。夜光貝工芸の作品だけでなく,夜光貝について調べたことなどについてまとめた展示も学校にお立寄りの際はぜひご覧ください。2014.11.19
                                      ※ 2学期末で展示は終了しました。 

 第3段階

  耐水ペーパーの180番〜800番程度を段階的に使用し(2〜3段階程度),夜光貝の表面を磨き上げます。水研ぎをすると貝の粉塵が飛散しないので作業がしやすいのですが,濡れた状態では表面の小キズが見えないので,水分を拭き取りキズの有無を確認しながら作業を続けます。

 夜光貝工芸完成作品

  中学生の作品といってもかなりのレベルで仕上がった作品もあります。現物は見る角度により真珠層の色が虹色に変化するのですが,静止画ではその美しさが完全には再現できないのが残念です。これらの夜光貝工芸の作品は当分の間校内に展示する予定です。(2014.11.12現在)
 

 第1段階   ※防塵マスクとゴーグルは安全管理上必需品です!
 
 グラインダーで荒削りをして,夜光貝の表面の付着物を削り落とします。(砥石の刃を使用)個体によって差がありますが,夜光貝の表面には,白い付着物があり,大きいものほど貝自体の表面はほとんど見えていません。付着物を削り取ると,夜光貝の茶褐色の表面が表れます。その表面を磨くと,鮮やかな青色の薄い層が現れ,その下層には白い石灰質の層,さらにその下層に虹色に輝く真珠層があります。どの層まで磨いていくかで,仕上がりの雰囲気は全く違ったものになります。生徒たちは,合計5時間の計画で作品を仕上げました。

 第4段階

 夜光貝の表面に目で見えるような小キズが無くなるまで磨いた後は,表面に鏡面のような光沢を出すために金属磨き粉(ピカール)で仕上げ磨きをします。ただし,ここで磨く部分は,表面を平たんに削りだした部分だけです。凹凸のある部分はワイヤーブラシなどで磨くことをお勧めします。生徒の夜光貝では,凹凸面は磨かせませんでした。

 第2段階 

  グラインダーの刃をコンクリート磨き用の刃に交換して,夜光貝の表面を真珠層が出るまで削ります。生徒は慣れていないので,削りすぎて夜光貝の表面に穴をあけてしまったりもしました。グラインダーをヤスリの刃に変えて,さらに表面を磨くとその後の耐水ペーパーでの磨き作業を短縮できます。